あと一つは、名人であるが、井山棋聖は過去に名人を獲得したことがあり、7大タイトルを獲得した経験を持つ囲碁のグランドスラムも達成した。過去に、趙治勲、張栩以来3人目。日本人としては初。
また、7大タイトル独占は囲碁会ではまだ達成しておらず、期待が持てる。
(将棋界では、羽生善治三冠が達成)
23歳での棋聖獲得は史上最年少。グランドスラム達成も史上最年少。
まさに快挙である。しかも、関西の棋士(日本棋院・関西総本部所属)であることが大阪出身の私には嬉しい!
水を差す訳ではないが、日本の囲碁界にとっては喜んでばかりもいられない。
将棋と違い、囲碁は国際化が急速に進んでいる。
国際棋戦では、日本は中国と韓国に押されている。今や、日本のトップ棋士が韓国のアマチュアに負けることもある。
韓国でプロになれなかった韓国人が、日本でプロになった棋士もいる。
また、井山棋聖と同世代のライバルがいないことが彼の独走を許しているともいえる。
さらに、日本では地味、暗い、ダサイなどのマイナスイメージがつきまとい、若い人がやらなくなっている。囲碁は年寄りがやるものというイメージがある。
ところが、世界では、特に欧米では囲碁はむしろ”若い人しかしない”ゲームであり、21世紀後半には囲碁人口がチェス人口を超えるかもしれないと言われている。インターネットの普及がさらに拍車をかけている。
世界の囲碁のお家芸である日本が、一番普及に遅れている。
ただ、普及させるにも、良い”妙手”が見つからない。
まあ、囲碁の魅力が分かる人には分かるでしょう。
少なくとも、私の妻は分かってくれました。